「最近、歯ぎしりが強いと言われた」
「朝起きるとあごがだるい」
「無意識に食いしばっている気がする」
診療の中で、こうした相談は年々増えているように感じます。
特に印象的なのは、
30〜40代の女性からの相談がとても多いこと。
仕事、家事、子育て。
日々やることに追われながら、
自分のことは後回しになりがちな世代です。
責任感が強く、頑張り屋さんな方ほど、
無意識のうちに歯を食いしばっていることが少なくありません。
歯ぎしり・食いしばりの本当の原因
歯ぎしりや食いしばりは、単なる“癖”ではありません。
大きく関係しているのは
・ストレス
・自律神経の乱れ
・睡眠の質
・日中の緊張状態
特に女性はホルモンバランスの影響も受けやすく、
睡眠の質が変化しやすい時期でもあります。
身体が緊張状態にあるとき、
その力の出口のひとつが「噛む筋肉」です。
噛む力はとても強いため、
無意識のストレス発散の場になりやすいのです。
放っておくとどうなる?
・歯のすり減り
・知覚過敏
・あごの痛み
・頭痛や肩こり
・詰め物や被せ物の破損
「歯の問題」と思われがちですが、
全身の不調につながることもあります。
マウスピースだけで解決する?
歯科ではナイトガード(マウスピース)を作ることがあります。
歯を守るという意味では有効です。
ただし、
“原因そのもの”を止める治療ではありません。実際マウスピースを作っても使わなくなってしまう方が多いのも事実です。
大切なのは、
なぜ食いしばってしまう状態なのかを見つめること。
整えるという視点
歯ぎしりや食いしばりは、
身体からの「緊張サイン」とも言えます。
・睡眠を整える
・深い呼吸を意識する
・軽い運動を取り入れる
・日中、歯を離す意識を持つ
(上下の歯は本来、食事と会話以外では触れ合っていないのが自然です)
サウナに入ったあと、
ふっとあごの力が抜ける感覚を覚えたことはありませんか?
あの“ゆるむ感覚”を、
日常の中に少しずつ増やしていく。
それが予防の第一歩です。
まずは「気づく」ことから
多くの方が、自分が食いしばっていることに気づいていません。
パソコン作業中。
家事の合間。
子どもを抱っこしているとき。
一度、そっと上下の歯を確認してみてください。
もし触れていたら、
それは力が入っているサインです。
歯ぎしりや食いしばりは、
身体からのメッセージかもしれません。
削る前に、守る前に、
まずは整える。
それが、このブログで伝えていきたい視点です。


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